- Seven Barrel Brewery
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ニューハンプシャー州とバーモント州の境の町ウエスト・レバノンにあるSeven Barrel Breweryを訪れました。
今回最も楽しみにしていたブルワリーです。
宿泊先のナシュアから緑豊かなニューイングランドのハイウエイを飛ばして、一時間半くらいでやっと到着しました。
ここはホームブルワーならほとんどの人が知っている「(New) Brewing Lager Beer」を著したGreg Noonanがオーナーの店です。
ブルワリーの隣にホームブルーショップも併設しているのですが、16:00からオープンするそうで、昼には入れませんでした。
正面に醸造設備があり、外から見える造りとなっていました。
ブルーパブへは正面から見て右側中ほどにある扉から入るようになっています。
ホームブルーショップはちょうど写真の裏側にあります。
バーカウンターに座ると正面に小さいタンクがいくつも並んでいるのが見えます。
これがコンディショニングタンクのようです。
これらタンクとカウンターの間にはケグを置く場所などはなさそうで、推測ですが、タップはこれらのタンクに直結されているように思えます。
タップの奥にはハンドポンプが置いてありカスクも楽しめます。
肝心のビールはほとんど欠点が見つからないモノばかりでした。
たとえば、ブラウンエールではトースティー香りが出ていてホップキャラクターは全然なしと言ったように、スタイルガイドラインを忠実に守って造っているなあという印象です。
こういうブルワリーは非常に珍しいのではないかと思います。
- Jasper Murdock'S Alehouse
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Seven Barrel Breweryから川を越えてすぐの、バーモント州にあるエールハウスを訪ねました。
ここはブルワリーだけでなく、宿泊もできる『エールハウス』と言ったほうがぴったりと来る感じの所です。
歴史はだいぶ古いようで、かなり昔(1700年代?)から営業をしているようなことが書かれていました。
そのためか建物も歴史を感じさせる造りです。
ビールは食堂で飲むことができます。
非常にこじんまりとした食堂で、入って右手にバーカウンターがあります。
オープンテラスもあり、天気の良い日にはこちらの方が気持ち良くビールが飲めるかも知れません。
メニューには10種類程度のビールが書いてありましたが、この日あったのは三種類で、全部試してみました。
マイクロブルワリーと言うよりはホームブルーに近いのか、良くホームブルーパーティで飲むようなビールの香りでした。
醸造施設がどんなモノか非常に興味ありましたが、煙突なども見当たらず、結局発見することはできませんでした。
- Harpoon Brewery
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次に訪れたのは州境の高速道路を30分ほど南下した所にあるHarpoon Breweryでした。
Harpoonと言えばボストンに工場があるブルワリーで、ここの工場は第二号になります。
もともと違う会社の工場だったところを数年前に買われ、Harpoonとして稼働しているそうで、Harpoonのラインナップの他に昔の会社の銘柄Catamountも造っています。
高速道路を下り田舎道を少し走るとHarpoonへの道路標識が出てくるので、それにしたがって左折すると工場が見えてきました。
緑豊かな山の中にあるので白が良く目立ちます。
到着したのが16時少し前と遅かったため工場見学はできませんでしたが、醸造設備の目の前までは入れるようになっていたので設備自体は見ることができました。
目の前にホットリカータンクがありますが、これが3500ガロンとかなり巨大です。
これから考えると一度仕込みは3000ガロンくらいにはなるでしょうか。
これだけ大きなブルワーにもかかわらず使っているモルト・ミルは2ローラーということです。
4ローラーのミルというのはマイクロでもなかなか使わないもののようです。
- McNeill's Brewery
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ニューイングランド最後のブルーパブは、さらに高速道路を南下した所にあるMcNeill's Breweryでした。
Brattleboroというちょっとした町にこのブルワリーはあります。
数日前にボストンでここの瓶ビールを買って飲みましたが、あまり良い印象は無かったのですが、お勧め情報があったのと宿への帰り道だったので寄ってみました。
建物は木造の古い建物で風情を感じさせます。
もう夕方ということもあってか店内はにぎわい始めている時間でした。
ダーツなどバーならではのゲームもあったりして、雰囲気は抜群です。
バーカウンターにはハンドポンプが三本設置させれているのが見えたのでさっそく注文してみました。
全体的にアセトアルデヒドっぽいのか雑味が結構あります。
しかし、不思議なことにみんなが食べている落花生を注文して、食べながら飲むとこの雑味が気にならなくなっておいしく飲めてしまいました。
ビールだけでその善し悪しを判断するのは良くないのかも知れません。
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今日のビール |
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今日のブルーパブテイスティングログ
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The Seven Barrel Brewery
かの、Greg Noonanがオーナーのブルーパブ。ホームブルーショップを併設 Black Velvet がスタウトとサイダーっていうのがニューイングランド風なんでしょうか? とにかくここのビールはほぼ完璧なものばかりで、「xxxっていうスタイルはこうあるべきだろう」というのがすべてオフフレーバなしで具現化しているようなすばらしいブルワリー。Greg Noonanはブルーイングテクノロジーに精通している人。やはりテクノロジーは人類を幸福にするという良い例。
- Champion Reserve I.P.A (Cask)
- ちょっとチージーだけどつよりホップアロマ。渋味はほとんど感じない。ドライでスムーズ。
- R.I.P Stout (Cask)
- ナッティなアロマ。とてもロースティなフレーバー。
- Red #7
- すこしDMS。ホップアロマ。強烈なホップフレーバーでまるで草をかじっているような感じ。ドライでスムーズ。渋味なし。
- Old 80 Weight
- 薄めで、すごくモルティで、すごくスコテッシュエールらしいスコテッシュエール。
- Hannover Bier
- ジャーマンピルスナー。あまいホップアロマ。とてもホップキャラクターの強いフレーバー。渋味なし、硫化物くささなし。
- New Dublin Brown
- ナッティーなモルトアロマ、ホップキャラクターなし。モルトフレーバーがとても心地よい。そてもスムーズ。
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The Norwich Inn
歴史のありそうな(古い)宿屋。
- Whistling Pig Red Ale
- わずかにアセトアルデヒドを感じる。ホップの苦味をかなりかんじるが渋味は無し。モラセスっぽい甘味がのどに残る。
- Old Sipperyskin India Pale Ale
- とにかく、すごくエステリーなビール。アロマもエステルのみ。苦味はかなりエステルにかくれてわからない。
- Stackpole Porter
- ナッティーなモルトアロマ。すこしモラセスっぽい甘さが強い。炭酸が強いような気がする。
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McNeill's Brewery
フロア店員がいない、イギリスシステムのパブ。ダーツなどゲームあり(電気仕掛けのものは無し)。地元の人が集うようなところ。
- Summer Bitter (Cask)
- たいへんアセトアルデヒドリッチなビール。モルティ。ホップキャラクターはわからない。
- Dead Horse IPA (Cask)
- アロマはホップが支配的。かなり、渋苦い。
- ESB (Cask)
- アロマはモルトとホップがバランスしているが、すごく渋い。それもあってかなりドライ。
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買ったビールのテイスティング
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Captain swain"s extra stout Cisco Brewery & Distillery
アルコホリックでチョコレートなアロマ。フレーバーもチョコレートが強い。アルコホリック。インペリアルスタウト?バランス良。炭酸強すぎ。
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Nut Brown Ale - Oak Pond Brewing Co.
モルティでチョコレートミルクのアロマ。
フレーバーもチョコレートミルク。モルティでとても甘いが、いやな甘味ではない。
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Har Harbor Real Ale - Atlantic Brewing Co.
アンバーや、ブラウンエールの色。モルティでチョコレートミルクのアロマ。Oak Pond のNut Brown Aleにとても似ている。フレーバーは渋みが強く苦いことを除いてやっぱりOak Pond のNut Brown Aleにとても似ている。メイン州で流行っているらしい。
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London style porter - D.L. Geary's
ダイアセチルリッチでかなり渋い。渋みはGeary's Pale Aleとまったく同じ。ここの特徴だろうか?
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Winter Ale - Shipyard Brewing Co.
弱めのホップアロマ。モルトアロマ無し。渋み強い。甘味強い。
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今日のベスト |
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- R.I.P. Stout (cask conditioned) - Seven Barrel Brewery
- 強烈なブラックモルトの香り。匂いを嗅ぐとずいぶんとアルコールが強そうに感じるが、口当たりが軽くマイルド。少しアルコールは高い感じ。ロースト麦の苦みが心地よい。R.I.P.はRussian Imperial Porterの略らしい。
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